さて3回目の今回はいよいよ計算に入っていきましょう。
本当に重要なポイントを抑えればあとはただただ計算するだけなので
四則演算がしっかりとできる人は怖がらなくて大丈夫ですよ笑
molの使い道
さて前回molはとっても有能なものであると言いましたが、
計算におけるmolはなぞなぞにおけるたぬきと同じくらいのキーワードです。
実は計算問題はmolを導き出せば良いんです!
molを出してしまえばあとは四則演算を使って計算をするだけです
じゃあmolはどうやって出すんじゃいと言いますと
molの出し方は主に下に示す3通りだけです。
この3つを押さえてしまえばOKです。
molの出し方
- 個数から求める方法
問題文に原子の個数が与えられていた場合は
x[mol] = xの粒子数[個] / アボガドロ定数(6.02×10^23)[個/mol]
という計算方法でmolを出します。
例えば酸素原子Oが3.01×10^23個あった場合は
3.01×10^23 / 6.02×10^23 = 0.50mol という計算で導き出せます。
2. 質量から求める方法
問題文に原子の質量が与えられていた場合は
x[mol] = xの質量 / xのmol質量(物質量) という計算でmolを出します。
例えばH2Oが9g出会った場合は
H2Oのモル質量(物質量)はH=1, O=16とすると
1×2+16=18ですので
9 / 18 = 0.5 mol という計算で導き出せます。
3. 体積で出す方法(気体のみ)
気体の体積が与えられていた場合は
x[mol] = xの体積[L] / 22.4 [L/mol] という計算でmolを出します。
例えば酸素分子O2が11.2Lあった場合は
11.2/22.4= 0.5 mol という計算で導き出せます。
以上3つの方法で molを導き出します。
このmolさえ出してしまえば比を使えば欲しい値はすぐに出てくれます。
つまり、問題文をしっかりと読み個数,質量,体積のうちのどれが与えられているかを読み取り、
3つの方法の当てはまる式でmolを出してしまえば勝ちなんです!!
あとはその読み取りの練習だけすると余裕で計算することができるようになりますよ
最後に練習問題を出しておきます。
ここまで読んだ人ならきっと解けるはずです。
練習問題
11 gのドライアイス(CO2の個体)について、次の(1),(2)を求めよ。
ただし,原子量はC=12, O=16とする。またアボガドロ定数は6.0×10^23[/mol]とする。
(1)個体中に含まれるCO2の分子数(個)
(2)完全に個体としたときの体積(L)
解答と解説
まず最初にmolを求める。
今回はCO2の質量が11gと与えられているので2番の質量から求める方法を使います。
CO2の分子量=12+16×2=44ですので
11g 中に含まれるCO2の物質量は
11 / 44 = 1 / 4 となります。
この求めたmolを用いて、
(1)CO2の分子数は
1molで6.0×10^23個ですから1/4 mol では
6.0×10^23×1/4= 1.5×10^23個となります。
(2)完全に個体としたときの体積は
1molで22.4Lですから1/4mol では
22.4 × 1/4 = 5,6L となります。
最初に molを求めて、比を使って計算する。
慣れてしまえば悪くはないけどって感じになると思いますよ笑
この考え方は理系科目全般に使える考え方ですので是非色々なところに応用してみてください