皆さんは二人零和有限確定完全情報ゲームという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
いかにも男心をくすぐる言葉ですよね。
ライターもノーゲームノーライフ というアニメでこの言葉を聞いたときに
カッコ良すぎやろって思いました笑
今回はそんな二人零和有限確定完全情報ゲームについて解説して行きたいと思います。
二人零和有限確定完全情報ゲームとは
まずは読み方から行きましょう。
二人零和とかいて”ふたりぜろわ”と読みます。(Wikipediaより)
(ちなみに人によっては、二人をににんと読んだり零和をれいわと読んだりします。ライターはににんれいわと読む派です)
では単語の意味を見て行きましょう。
まず二人とはその名の通りそのゲームを行う人が2人であることを指します。
次に零和とは片方の人が有利になる(得をする)と他方の人が不利になる(損をする)ということです。
数学的にいうと損益の絶対値が等しいということで、絶対値の等しいもの同士を足すと0になることからつけられています。
有限とはゲームが必ず有限の間に終わるつまり必ず終わりが来るということです。
完全とはランダムな運要素がないこと、完全確定は二人ともに情報が開示されていることです。
ということでこれらをまとめると
最善手を続けた場合に先手後手必勝または引き分けが確定しているゲームということです。
簡単に運の要素がないゲームのことだと考えていただくと良いと思います。
例としては○✖️ゲーム(三目並べ)やチェスが挙げられます。
みんなで遊び大全51のボードゲームがこれにあたると考えていただいても差し支えありません。
では逆にどのようなゲームが当てはまらないかというとポケモンなどの電子ゲームやカードゲームなどです。
ポケモンには命中率や急所など乱数による運の要素が強いですし、
カードゲームは手札が毎試合ランダムですよね。
将棋やチェスは含まれるのか
ここで気になるのが将棋やチェスなどのボードゲームは含まれるのかということですよね。
二人零和有限確定完全情報ゲームに含まれるということはすなわち先手後手必勝が決まってしまっているということであり、段位などを根本から覆しかねないですからね。
結論から申しますと、含まれるといってほぼ間違い無いです。
なぜほぼなのかというと将棋は千日手によるルールの決定が
チェスにも同様な場面があるとされているためです。
ここの解釈次第で変わるということから曖昧な表現となっています。
じゃあ将棋は先手後手必勝どっちなんだいという話ですが
実はまだわかりません。
というのもそもそも将棋において実現可能な盤面は
4.65×10^62以上と考えられています。
二人零和有限確定完全情報ゲームが成り立つためには双方が4.65×10^62通りの盤面を覚え
尚且つ最善手を指し続けなければいけません。
こんなこと例え加藤一二三と羽生善治と藤井聡太が合体して100年かけたとしても無理だと思います笑
ということで将棋は(チェスや囲碁も同様に)二人零和有限確定完全情報ゲームでありながら
そのゲーム性を失うことなく続けていくことができるということがわかったかと思います。
二人零和有限確定完全情報ゲームとAI
先ほど将棋などは二人零和有限確定完全情報ゲームでありながらその盤面の多さから
ゲーム性を失わないと言いました。
では一瞬で多くの手を読めるAIならどうでしょう。
AIと言えども4.65×10^62を全て読み切ることはできませんが、
その場その場の最善手を打つことができます。
ディープラーニングが進むと尚更です、このことからライターはこの先の未来
AIが人間を超えることがあっても人間がAIを超えることは無いのでは無いかと考えています。
将棋の実現可能盤面を計算していた奈良女子大学の論文URL
https://www.nara-wu.ac.jp/math/personal/shinoda/legal.pdf
最後に
いかがでしたでしょうか
二人零和有限確定完全情報ゲームなんていう厨二くさい言葉も軽く見ただけで興味深いことが多かったかと思います。
友達とゲームをするとき「これ二人零和有限確定完全情報ゲームやな」って言えたらかっこいいかもしれませんね。(これで友達を無くしてもライターは一切の責任を負いかねます)
余談も余談ですが、ノーゲームノーライフ の6号機スロットが北電子さんから出る予定ですが
個人的に”このゲームは二人零和有限確定完全情報ゲームだ”というセリフを望んでいます笑
結果の分かっているゲームをするよりもパチスロとかいう圧倒的運ゲーに持ち込むのも
スリルがあって良いのでは無いのでしょうか笑